こんにちは。
不動産問題解決コンサルティング仲介の株式会社ユー不動産コンサルタント脇保雄麻です。
築年数の経過による価格差についてですが、住居の利用状況やグレード、新築時建物価格等によっても違ってきます。一般的に不動産仲介会社が価格査定をする際の建物価格は、減価償却を基本的には考えております。建物構造によって減価償却期間は異なります。
木造=22年
鉄骨造=33年
RC造=47年
例えば、木造新築時の建物価格2000万円としたら、
2000万円 ÷ 22年 = 909,090円/年
となるので、一年で約90万円で価値が償却していくという考え方です。
なので、
築年数が12年だとしたら残償却年数は10年となるので
909,090円 × 10年 = 9,090,900円
上記の考え方が建物価格の基本的な考え方になります(建物査定価格がそれだけで決まるという事ではありませんが)。
また、中古住宅の建物価格査定において新築時の建物価格を把握しているという事ではありません。建物の減価償却を考える際に建物を現在時点で再建築した場合の標準的な建築単価(再調達原価)が国税庁で決められております。
不動産仲介会社が作成している建物査定価格は、その標準的な建物単価を参考にしております(もちろん建物のグレード等によって単価を調整しております)。
要するに
不動産査定価格は、新築時に建物価格がいくらだったから、そこから築年数分を差し引いた価格が査定価格になるということではないのです(実際の新築時の建物価格が考慮されているということではないということ)。
なぜなら、
建物原材料費は、その年の相場によって違うし、建物価格は建築会社によっても違ってきます。
例えば、
新築マンションの場合、建築原材料費の他に
モデルルームの建築費や維持費
広告宣伝費
営業マンの人件費等
そういったものが、会社の営業利益の他に加味されているということです。
なので、
新築価格がいくらだったから、例えば築年数が5年経過しているからいくらになるという計算はされないという事です。
(新築時の価格より高く売却される時があるのは、そのためです)
基本的に中古での不動産流通価格は需要と供給で価格が決まります。新築から何年経過したから売却タイミングであるということはありません。その人のライフスタイルの変化であったり、相場が良いタイミングだから買い替えとか人それぞれだと思います。
すこしでも参考になれば幸いです。