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【老後の資金を得るために使える方法】自宅に住みながら現金を受け取れる「リースバック」と「リバースモーゲージ」について

186  2019.04.08

【老後の資金を得るために使える方法】自宅に住みながら現金を受け取れる「リースバック」と「リバースモーゲージ」について

自宅を現金にする方法にはいくつかありますが、中でもよく比較をされるのが「リースバック」と「リバースモーゲージ」のふたつです。どちらも自宅に住み続けながら、現金を受け取ることができる方法で、老後の資金を得るために活用されます。一見すると似ているこのふたつの方法ですが、実は仕組みは大きく異なっています。どちらを選んだほうが良いのか、ご自身の経済や家族の事情・状況などを踏まえたうえで検討しましょう。この記事では、「リースバック」と「リバースモーゲージ」の違いと「自分はどちらを選んだほうが良いか?」について説明をしていきます。

一見似ている、リースバックとリバースモーゲージの違いについて

先程、どちらも「自宅を活用することで資金を調達できる」仕組みと簡単に説明をしましたが、その過程や結果には大きな違いがあります。
「リースバック」は自宅を"売却"することで現金を受け取ります。売却後も引き続き、家賃を払うことでそのまま住み続けられるという方法です。
一方で「リバースモーゲージ」は、自宅を担保にしてお金を"借り入れ"ます。契約者の死亡後または契約期間の終了後に、自宅を売却して借入金を一括で返済するという方法になります。

リースバックのメリット・デメリットについて解説

リースバックのメリット・デメリットについて解説

【メリット】
リースバックは自宅の売却方法のひとつです。自宅を第三者に売却して資金を得ますが、それと同時に賃貸契約(リース契約)を結ぶことで、自宅の売却後でも家賃を支払って住み続けることが可能です。自宅の所有権が第三者に移るので、それと共に固定資産税を納付する必要はありません。またマンションに住んでいる場合には、管理費・修繕積立金の支払い義務もなくなります。

リースバックは売買成立の当日に現金支払い、または銀行口座へ振り込まれます。まとまった資金が欲しい方にはとても有効な方法です。
リースバックは不動産の所有権が第三者に移り、財産が現金化されますので、相続で問題となりやすい要素を減らすこともできます。
住宅ローンを払い終えていない場合や、何らかの担保が設定されている場合でも、リースバックが可能なケースもあります。それは売却金額から住宅ローンの残額を支払えば、リースバック契約を問題なく行えるというものです。住宅ローンを滞納していたり、競売を申し立てられていても、任意売却と組み合わせることでリースバックが可能です。
リースバック自体はお金の借り入れではないので、資金の使い方も自由になります。

【デメリット】
リースバック契約は前述の通り、所有名義が変わってしまいますので、子供に自宅を残したいという場合にはデメリットになる可能性があります。この場合、買い戻しをして所有権を獲得することで、自宅を守ることも可能です。

またリースバックをした後には、家賃が発生します。家賃の金額は自宅の売却金額によって変わってきますが、代金が高額であるほど月々の家賃も高くなります。家賃の支払いのためには、安定した収入も欠かせません。 住宅ローンの残額が多い場合は、売却金額から差し引かれて受け取ることになるため、代金が少なくなってしまいます。

リースバックはこんな人に適した仕組み

リースバックはこんな人に適した仕組み

リースバックのメリットは、今まで住んでいた慣れ親しみのある家に住み続けられることです。自宅を売却しても、退去や新居探しの必要がありません。契約条件によっては、買い戻しをすることも可能です。近所の人に売却を知られるといったこともありません。
また売買成立の当日に資金を得られるスピード感もメリットです。一般的な売却方法では、家を売りに出してから成約までの時間がとても長いことがあります。また破談のリスクもあります。リースバックなら交渉のストレスに悩まされることなく、スピーディな売却が可能です。

不動産にまつわる財産の相続問題を解決することができる可能性もあります。財産を現金化することで、遺産の分割を明確にすることが可能です。また相続税など、納税資金の準備にもなります。自分の死後に、揉め事が起こるリスクを減らすことができます。

リバースモーゲージのメリット・デメリットについて解説

【メリット】
リバースモーゲージは、自宅を担保にすることで金融機関にお金を借りるシステムです。自宅に住み続けられる点はリースバックと同じなのですが、調達した資金は"借金"ということになります。ここが大きな違いです。

契約期間中は、一般的に借入金の返済が不要です(契約によっては利息分の毎月返済を求められるケースがあります)。契約者の死亡時、または契約期間の満了になった時に、自宅を売却することで借入金を返済するという仕組みです。担保とする不動産を将来的に売却するという約束のもと、契約をします。
売却するまではご自分の名義の家に住み続けることができるのがリバースモーゲージです。多くの金融機関では、リフォームの費用としてリバースモーゲージを利用することが認められています。そのため、家をリフォームしても住み続けることが可能です。

リバースモーゲージは資金の受け取り方に、主に3通りの方法があります。そのひとつが「年金型」と呼ばれているものです。この「年金型」では毎月一定の額(20万円まで)が口座に振り込まれます。

【デメリット(リスク)】
リバースモーゲージには予め契約期間を設定したうえで、期間の終了とともに家を売却して一括返済をするものがあります。この場合、20年の契約期間で借入をしたケースで20年後も元気に暮らしていても、自宅を売却しなければなりません。

リバースモーゲージは一定の期間後に不動産を売却することが前提です。そのため定期的に不動産の評価基準を見直しています。景気や地価の変動などにより担保割れしてしまった場合には、当初の期間よりも前に一括返済を求められる可能性もあります。

またこの前提条件のために、子どもに家を残すことを想定していません。そのためほとんどの金融機関で、リバースモーゲージの対象となる世帯は、一人暮らし・夫婦二人暮らしのみとなっています。

対象となる不動産は、原則戸建てのみです。マンションを担保としてのリバースモーゲージは利用不可能、もしくは厳しい制限が設けられています。
制限も厳しいものが多数あります。よく挙げられるのは、対象年齢の制限です。リバースモーゲージは「契約者の死亡時に、家を売却して一括返済をする」という性質上の問題があります。また次のような制限もあります。「個人であること」「収入があること」「推定相続人の同意が必要」「保証人が必要」「資金の用途が決められている」などです。

リバースモーゲージはこんな人に適した仕組み

リバースモーゲージは自宅を売却するまで、所有権はそのままになります。売却するまで、自分の名義の家に住み続けたい場合に利用可能です。

リフォームの費用としての資金調達の手段にこの仕組みが使えます。高齢によって自宅をバリアフリー化して快適に住み続けたい、と考えている方には有効な手段と言えます。
資金の受け取り方のひとつである「年金型」を選んだ場合は「毎月の年金にプラスして余裕を持たせたい」というプランが可能です。

まとめ

いかがでしたか?
一見すると似ているふたつの仕組みですが、得られる資金の性質も、資金調達の過程も大きく異なることが分かりました。このほかにも不動産は、専門的で難しいですが活用していくと便利なシステムが多くあります。もし不動産についてお悩みでしたら、イイタンコンシェルジュのお悩み相談室または、イイタンコンシェルジュの担当者がご協力させていただきます。ぜひお気軽にご相談ください!

監修役

ヒトワークス株式会社
(イイタンコンシェルジュ事務局)
山田力

山田力

マンションリサーチ株式会社にて不動産相場サイト(マンションナビ)の運営に従事。情報の非対称性を解消するべく、マンションナビを通じて、相場価格を把握してもらい、売却の意思の強いエンドユーザーを、不動産会社へご紹介する一括査定サービスの利用拡大を行う。マンションリサーチ在職中に、新規事業である、「イイタン」を立ち上げ、現在に至る。

人生で最大の買い物、売り物であろう不動産を、信頼できる担当者に出会って、幸せな取引をしてもらいたいという思いから、担当者にフォーカスしたサービスを展開するヒトワークス株式会社を2017年に立ち上げる。

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