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消費税増税後も売り時は続く!数値から見る不動産市場の動き

2019.10.29

消費税が8%から10%に上がったことで「不動産の売り時を逃してしまった」と感じている方も多いのではないでしょうか?

でも実は、今回の増税前では目立った駆け込み需要は見られていません。ということはつまり、増税後の買い控えも最小限に抑えられると予想されているのです。

不動産市場が増税の影響をあまり受けないとされる理由

消費税引き上げが近づいても今回は目立った駆け込み需要は起きていない。政府が需要の振幅を抑える対策を手厚くしたことが奏功しているのか、自動車や住宅など高額品でも駆け込み購入の動きは限られている。増税直後の10~12月期の経済成長率のマイナス幅は、2014年4月の8%への増税時よりも小さくなるとの見方がある。(引用:日経新聞)

日経新聞では、上記のように、増税後の影響は小さいとの見方があると報じています。

ではなぜ今回の消費税増税は、不動産市場に大きな影響を与えないと見られているのでしょうか?

その理由として考えられるのは、次の2つのことです。

1.増税が続いているという背景

今回の8%から10%への消費税増税は、延期に延期を重ねてやっと実現されたものです。

2014年に消費税が8%に増税してから、2015年に10%に上げる法案が提出されましたが、2017年に延期。さらにそこから2019年10月に延期されて今に至ります。

つまり近年は、常に「増税する」という空気が漂っていたということです。

消費税が8%になったときは実に17年ぶりの増税だったので、不動産に限らず、駆け込み需要や冷え込みが見られました。

しかし今回の10%への増税は「増税前」の状態が長く続いたために、顕著な駆け込み需要が見られなかったと考えられます。

2.政府の増税に対する支援策

政府は、増税後に不動産を購入する人に対し、次のような支援策を設けています。

  • 住宅ローン控除の期間延長
  • すまい給付金の上限を拡大
  • 親や祖父母による住宅取得資金援助の非課税枠拡大

いずれの支援策も、うまく活用することができれば増税前よりお得に不動産が購入できるため、「増税前に焦って買う必要はない」との判断に至った人が一定数いるのでしょう。

数値から見る不動産市場の現状

では続いて、実際に数値から近年の不動産市場の動きを見てみましょう。

近年の中古物件取引の動き

(出典:東日本レインズ

上記2つのグラフは、首都圏の中古マンションと中古戸建ての成約件数等の推移を示したものです。

赤色の棒グラフが成約件数を表したものですが、増税前である2019年を見ても成約件数が著しく伸びた様子はありません。前年同月比では8月、9月に高い水準となりましたが、第一生命経済研究所のマクロ経済分析レポートによれば、“駆け込み需要は2014年増税時の半数ほど”だといいます。

不動産価格水準は4年半以上連続して上昇中

(出典:国土交通省

上記のグラフは、不動産価格指数を示したものです。不動産価格指数とは、基準に対して不動産価格水準の動きを把握するためのもので、国土交通省が調査・公表しています。

上記グラフは、2010年の価格水準を100としています。ご覧いただければわかるように、黄緑のラインが右肩上がりですよね。その他のラインについても、緩やかに上昇しているのがわかります。

黄緑のラインは、マンションの不動産価格指数です。直近の値では、2010年の1.4倍の水準となっています。赤のラインの住宅総合も、2010年の1.1~1.2倍です。

いずれの物件種別も、上昇の起点となっているのは2013年。このときなにがあったかというと、東京オリンピック開催の決定量的・質的金融緩和政策の導入です。

住宅の不動産価格指数の前年同月比は、55か月連続で上昇しています。この上昇は、「増税前だから」ではなく、オリンピック開催決定をきっかけに東京を中心にマンション人気が高まったことや、住宅ローン金利が著しく低いことなどが理由として挙げられます。

まとめ

増税後は、買い控えが全く起きないということはないでしょう。しかし成約件数の推移を見ても、反動は少ないことが予想されます。

また価格面をみても、影響を受けるのは、増税以上に2020年に開催される東京オリンピックや、政府による金融緩和政策の行方だといえるでしょう。

増税に対する政府による支援策が続いていて、不動産価格が高水準を維持している今は、まだまだ不動産の売り時といえるのかもしれません。

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監修役

不動産ライター 亀梨奈美

亀梨奈美

大手不動産会社退社後、不動産ライターとして独立。在籍時代は、都心部の支店を中心に契約書や各書面のチェック、監査業務に従事。プライベートでも複数の不動産売買歴あり。
業界に携わって10年以上の経験を活かし、「わかりにくい不動産のことを初心者にもわかりやすく」をモットーに不動産記事を多数執筆。

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